N/S高等学校へ入学して8ヶ月。親の視点で見た学校と子供の変化

2022年11月20日

N/S高等学校へ入学して8ヶ月。親の視点で見た学校と子供の変化

やなけん(@yanaken8787)です。

子供がN/S高等学校へ入学してから8ヶ月が経過しました。

学校の特色などは公式の説明に譲るとして、この記事では、実際に週5コースに通わせている親の視点から見た学校と、子供の変化などを書いていきたいと思います。N/S高等学校を検討している親御さんの参考になると幸いです。

2019年当時の学校説明会へ行った記事はこちら。

子供の進学先をN/S高等学校へ決めた理由

子供はLD(学習障害・書字表出障害(ディスグラフィア))の特性をもっており、板書をノートに取るのが苦手です。苦手というより出来ない。漢字も書けないし文字を書くのが遅いので、中学校ではテストも良い点を取ったことがありません。

次第に「僕は勉強ができない」という思い込みのもと、勉強しなくなってしまいました。

タブレットを使えず点数が下がる子ども。クラスに3人? 学習障害(LD)に必要な配慮(HUFFPOST)

最近ではこんな動きをされる親御さんもいらっしゃるようですが、相当努力をして働きかけて実現されたのだと感じます。

「先生が黒板に書く → ノートに書き写す」

この基本動作が困難なので県立普通高校は無理だと判断し、進学する高校選びとして下記を基準に私立高校を探すことにしました。

  1. ノートパソコン、タブレットでノートを取ることが学校公認でOKなこと
  2. 子供の生きる力の基礎が身につくこと
  3. 好きなことを発見できる刺激のある環境であること

1番目を「譲れない条件」とし、2,3番目の環境があるといいよねという感じで探し始めました。

N/S高等学校に感じた魅力としては――

  • 教育方針、クレド(Nスタンダード)に共感した
  • Macbookを使用して各種授業を行う
  • Nプロジェクトで様々なグループワークを行う
  • 一人ひとり、月に1回の面談がある(面談およびコーチング)

子供としても「板書をノートに書かず、PCで授業を行う」は、非常に魅力を感じたようです。親の立場としても学費は(ものすごく)高いけど、「良い影響が多そう」という理由で決めました。

実際に通い始めてどうなのか? 子供にはどんな変化が?

通信制高校N高等学校

実際に通い始めて親として分かった学校のことや、子供の変化などをお伝えします。

通い始めてわかった学校のこと

《学校生活》

  • 朝9:30から授業だけど9:00前はキャンパスに入れない。登下校するとセコムの「安心伝書鳩」でメール通知がくる。
  • 学年でクラスが分かれていない。「Nプロジェクト」などは一年次~三年次まで一緒に授業を行う。
  • 毎日、英語か中国語を学んでいる。
  • 基本は通信制高校なので登校しても授業は映像授業。その他の授業でスマホを使って調べ物をする事が多い。
  • 緊急事態宣言中は自由登校で、登校してもオンラインで授業。ディスカッションなどもブレイクアウトルームで分かれてやったとのこと。
  • 学校で色々とZOOMセミナーをやっているが、通学コース生は授業優先(当たり前だけど)。
  • 生徒同士の交流や学校からの連絡でSlackを使っている。他のキャンパスの子とオンラインで仲良くなり、学内オフ会(?)をすることが良くある。(参考:高校生の息子に三井住友カード「かぞくのおさいふ」を持たせた話し
  • ドラクエ遠足などは参加自由。先輩から「別に参加する意味はないと思うよ」と言われたそうだ。
  • 先生の突然の発案で、放課後に任意参加のマリオカート大会を開催することがある。

《学校について》

  • 学費以外の諸費用はクレジットカード決済が可能。
  • 交通費は学割が適用されない(8割出席で学校から学割との差額補填あり)
  • 破天荒や自然災害時のオンライン授業への切り替えはSlackで連絡がくる。緊急事態宣言にともなうオンライン授業は親のメールアドレスにも連絡がきた。
  • 子供のN/S高用メールに事務連絡がくるため、子供から教えてもらわないと情報が得られない。支払い関係やスクーリング、夏休みや冬休みの予定が立てにくい。(これは本当に困る)
  • ノートパソコンが壊れて修理に出している期間の貸出機は無く、代わりのノートパソコンを持ってくるように言われる。(入学早々、Macbookを壊した)
  • 学校からの保護者向けの各種案内文がわかりにくい。事務能力はやや低め。

子供に起きた変化

現時点では、「この学校でよかった」と思うことがほとんどです。毎日一緒にいるとなかなか気づけない変化が多いのですが、明らかに変わったなという変化は下記の通りです。

  • 朝きちんと起きて、学校に行くようになった。
  • Slackやメールで先生やティーチングアシスタント(大学生)に連絡する事が多いのか、文章が上手になった。
  • タイピングが速くなった。
  • ディスカッションや様々な人と協力して(Nプロジェクトなど)物事を進める事が増えたためか、コミュニケーションが上手になった。発表の機会も多いとのこと。
  • 家庭内でも自分の意見を言うようになった。
  • 仲良くなった子が意外と「特進コース(大学受験組)」が多く(国大目指してるって笑)、周りに影響されたのか自ら進んで勉強するようになった。小テストで80点取るようなった。

「勉強が苦手」と思い込んでやらない状況から脱し、様々なバックボーンやカルチャーを持つ多種多様な生徒や先生、現役大学生のティーチングアシスタントに囲まれて心も成長してきたなぁ……というのが現時点での感想です。

親として、子供の将来への想い

「大学の学費くらいはきちんと出してあげたい」との思いから、コツコツと貯めていた学費を私立高校で使うことになりました。正直なところ、子供がN/S高等学校の環境を100%活用できているとも思えません。でもこの環境の中で、人としての成長を感じるのも事実です。これはクレドであるNスタンダードの存在が大きいと感じています。

大学・専門学校への進学、高校卒業後に就職するなど、最終的に本人がどのような道を選択するかはわかりませんが、残りの高校生活で「自分の好き」を見つけて、その好きや興味を知識や技術に変化させ、未来に繋げるきっかけにして欲しいなと願っています。

あれこれ口を出したくなるのですが、ぐっと堪えて残りの高校生活を見守っていきたいと考えています。

今日は破天荒だったのですが、パッとオンライン授業に切り替えられるのは素晴らしいですねぇ。教育方針やこうした柔軟な対応など、自分の時代にあったら通いたかったなぁと思います。羨ましすぎる。

 

子育て

Posted by やなけん