江戸川乱歩の「人間椅子」が超絶キモい件。無料だから読んでみて!
やなけん(@yanaken8787)です。
先日書いた記事の通り、
Kindleを入手して当初目的の本を読み終わったあと、今は青空文庫を読んでいます。
読んでいるのは、江戸川乱歩「人間椅子」。
1925年(大正14年)に発表された短編小説らしいのですが…
マジ○チだな!超絶キモいぜ!!
ということで、あまりにも気持ち悪かったので、皆さんにも読んでもらいたいので紹介します。
江戸川乱歩ってどんな人?
1894年三重県生まれ。早稲田大学卒業。雑誌編集、新聞記者などを経て、1923年「二銭銅貨」でデビュー。以後、「D坂の殺人事件」などの探偵小説を 次々発表。怪奇小説、幻想小説にも優れた作品が多い。代表的なシリーズに、「怪人二十面相」「少年探偵団」などがある。日本の小説界に多大なる業績を残 す。65年没(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 大槻ケンヂが語る江戸川乱歩 私のこだわり人物伝 (ISBN-13:978-4041847213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
Amazon著者紹介より
1894年(明治27年)と言えば、日清戦争が始まった年ですね。
江戸川乱歩って、学生時代に国語の時間に名前を聞いた程度なので、まったく読んだことなかったのですが、大人になって読んでみるとまた新鮮ですね。
人間椅子を発表したのが1925年なので、江戸川乱歩が31歳の時。
31歳が、頭の中でこのストーリーを考えていたと想像すると、、、なかなかイカれた奴だなと関心します(褒めてます)
人間椅子あらすじ
外交官を夫に持つ閨秀作家(女性作家のこと)の佳子は、毎朝夫の登庁を見送った後、書斎に籠もり、ファンレターに目を通してから創作にとりかかることが日課だった。ある日、「私」から1通の手紙が届く。それは「私」の犯した罪悪の告白だった。
椅子専門の家具職人である「私」は、容貌が醜いため周囲の人間から蔑まされ、貧しいためにその悔しさを紛らわす術も持たなかった。しかし、私は職人としての腕はそれなりに評価されており、度々凝った椅子の注文が舞い込んだ。
ある日、外国人専門のホテルに納品される椅子を製作していた私は出来心から、椅子の中に人間が一人入り込める空洞を作り、水と食料と共にその中に入り込んだ。自分が椅子の中に入り込んだ時に、その椅子はホテルに納品されてしまう…
公共施設やホテルにあるソファー、座りますよね。
そのソファーに出来心で人間が入れる空間を作り、さらに水と食料を持ち込み、誰かが座るのを待っている。
椅子には色々な人が座ります。老いも若きも、男も女も…
初めて女性が座ったときの描写を「私」はこのように綴っています。
私はそこで、一人の女性の肉体に、(それは私の椅子に腰かけた最初の女性でありました。)烈しい愛着を覚えたのでございます。声によって想像すれば、それは、まだうら若い異国の乙女でございました。
これは実に、私に取っては、まるで予期しなかった驚天動地の大事件でございました。女は神聖なもの、いや寧ろ怖いものとして、顔を見ることさえ遠慮していた私でございます。其私が、今、身も知らぬ異国の乙女と、同じ部屋に、同じ椅子に、それどころではありません、薄い鞣皮一重を隔てて肌のぬくみを感じる程も、密接しているのでございます。
ああああああああああああああああああ!!!!
超絶キモい!!!!
この佳子に宛てた手紙の最後に、また気色悪い落ちがあるのですが…
続きは青空文庫にて、実際に読んでみてください(笑)
15分くらいで読めます。
取引先の女性に紹介してみた
本日の商談で、アイスブレイクがてら人間椅子の話題を出したところ、興味を持ったらしくSMSがきました。
というSMSが来ました(笑)
そして翌日、、、よっぽどツボに入ったのか、SMSじゃ語り尽くせないという事で読書感想文のメールを頂きました(^^;
【件名】
【読書感想文】人間椅子
【本文】
やなけん様
いつもお世話になっております。●●●●の●●です。
昨日はお打ち合わせありがとうございました。
SMSでは語り切れないので、メールにて・・・
昨日、夜寝る前にもなぜか思い出してゾッとしてしまうくらいインパクト強かったです。
そしてやなけんさんが勧めた理由がわかりました。「気持ち悪い」感じを共有したくなる作品ですねw
想像力豊かな方ではないのですが江戸川乱歩の描写が本当に絶妙で
冒頭「自分はブサイクで気持ちわるい人間です」って言ってる時点で、気持ち悪い感じの男性が
私の中で想像され・・・加えてあの描写。。きもーい!!
椅子、重すぎるし椅子に座った時の感触で気づくだろう、いやそもそも強烈な悪臭を発しているはずとか
思いながらも・・・・吸い込まれてしまいますね。
また面白い本あったら教えて下さい!!
引き続きよろしくお願いいたします。
以上
月末最終日の午後のタイムスタンプのメールを見ると、よっぽど頭に残って感想を伝えたかったのでしょうねぇ。。。
さいごに
教科書で名前を聞いたことあるような作家の本を、実際に読んでいくと
なんで、こんな本が教科書に載るんだ?
と、疑問に思う本も結構ありますよね。
青空文庫のように、著作権が切れて無料で読めるのは大変ありがたいことです。江戸川乱歩の代表作である、「少年探偵団」や「怪人二十面相」など、読んでいきたいなぁと思います。
いやー。それにしても衝撃的な短編でした。
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